LM317をCVCC電源に
2008/05/29 Nishimura Hiromi
「降圧型DC-DCコン バータを充電器に」の記事の中に同じ回路を三端子電源にも使えると書いてしまいました(気楽に書いたのですが)、よく考えると何をもって同 じ回路なんだろうかと。何せ「降圧型DC-DCコン バータを充電器に」の記事で使用したHRD05003Eと普通の三端子レギュレータでは 制御端子の動作が反対なので同じ回路にしたら動作しません(無責任だよな〜)。
HRD05003Eは制御 ピンである7番にかかる電圧を2.5Vにしようと出力ピンの6番の電圧を制御します。でも普通の三端子レギュレータは制御ピン(GND)と出力ピン間の電 圧を三端子レギュレータの指定の電圧、例えば7805であれば5Vに、LM315であれば1.2Vにするよう出力電圧を制御します。HRD05003Eと 普通の三端子レギュレータでは制御ピンの動作は反対になっているのです。よって「降圧型DC-DCコンバータを鉛バッテリーの充電器に」の記事の回路はそ のまま使用できないことになります(それじゃ何で書いたんだよ!)。
● LM317でCVCC動作をさせるには
HRD05003Eと普通 の三端子レギュレータでは制御ピンの動作は反対になっているので、三端子レギュレータ(ここではLM317)で定電流動作させるには次のような回路にします。似ているようで違うような。

HRD05003Eとは異 なりGND側に電流検出抵抗を置きNPN型トランジスタのVBEを利用して電流制限を行います。上記回路では電流検出に1Ωの抵抗を 使っているので約600mA以上の電流が流れるとNPN型トランジスタのベース電流が流れ hfe倍のコレクター電流が流れます。するとADJ端子の電位はGND側に引き寄せられLM317の特性で出力電圧が低下し定電流制御になる訳です。この 点を間違えないようにして下さい。
私が同じ回路と書いたのは 原理が同じということであって制御デバイスの特性に合わせ変更する必要があるということです(だったらそう書いた方が良かったのでは!)。
● 感想
普通の三端子レギュレータ でも定電圧定電流(CVCC)電源にすることができます。でも「降圧型DC-DCコンバータを鉛バッテリーの充電器に」の記事に書いたように入力と出力の 電位差があると発熱があり放熱に注意しなければなりません。できるならDC-DCコンバータを使った方が楽です。まあ何事も経験ですから色々と試してみる のも面白いかも。
話は変わりますが、LM317って使いやすいのですが熱暴走の寸前まで熱くなると発振しはじめます。電子回路の試験では波形を見るオシロ スコープは必須です。持っていなければ普通のアンプスピーカーも役に立ちます。オシロを持っていなかった時はよく使いました。微妙な音色で波形を推定した り。オシロを持っていなくてもそれなりに工夫すると何とかなるもんです。そうそう、同じ音色なのにオシロで見たときまったく違う波形で驚いたことがありま す。でも大学でフーリェ変換を習って納得した事があります。人間の耳ってフーリエ変換ができる高級装置が入っているんだぞ〜 でも波形が区別できないでき そこない? 視覚だって似たようなもの3つの色センサーを持っているので犬よりはましかも。でも紫外線センサーを持つ昆虫にはかなわない。カワセミは液晶 モニターを人間と同じように見る事ができるんだろうか? たまに何も映っていない白い液晶モニターを見ると真ん中に小さなひょうたんが見える時がある。あ いつらは人間が認識できない何かを見ているんだろうな〜 何故か最後は関係ない話に。
● 備考
トランジスタのVBEを使 用した電流制限では必ず最大で約0.6Vの電圧降下があります。ここいらも考慮し使用するようにして下さい。それから電流検出部分を電圧設定抵抗の後というか負荷側に移動しても大きな違いはありません(こう書くとまた.......また何か言われそう)。